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(質問)
私は、2003年4月ころ、中古車を購入したのですが、「自動車登録をするから。1ヶ月程度はかかります」と言わ
れ、登録が終わるまで車は中古車屋をしているBのところに置いたままにしておくことにしました。ところが、Bは、
同年6月になっても、車を引き渡さないので、私は心配になりBに問い詰めると、Bは私の車をDという男に売ってしま
ったというのです。私はBからお金を取り戻すことも考えたのですが、Bには資力がなく、来月自己破産をするといっ
ています。陸運局で確認したところ、自動車の登録は私のものになっていましたが、自動車自体はDが乗っていま
す。私は何とかDから車の引渡を受けたいのですが、どうにかならないものでしょうか。
(回答)
登録を受けた自動車について、二重に売買が行われた場合、他の買主に自分の所有権をに対抗できるかがまず
問題となりますが、自動車は動産であるため民法178条に従い、引渡の先後により優劣関係を決するのが原則で
す。
しかしながら、「登録を受けた自動車」については、道路運送車両法5条1項により、「登録」が所有権の対抗要件
となります。
したがって、二重に売買が行われた場合には、先に登録をした者が他の買い主に対して自己の所有権を主張でき
ます。
他方で、Dの立場からは、「自分はBの物だと思って車を買ったのだから、即時取得(民法192条)をした」との反論
も考えられるところですが、自動車には登録制度があることから、車検証を確認せずに自動車を購入することには過
失がありますので、車検証がBになっていないことにつき合理的な理由があることを過失なく信じるだけの事情がな
い限り、即時取得の主張が認められることはないでしょう。
よって、この場合、登録をしている質問者がDに対して所有権を主張できる可能性が高いということができます。
動産であっても、登録の先後により対抗関係が決まるものには、車両、船舶、建設機械、農業用動産があるので、
このような物の売買の際には、直近の登録名義を確認することを忘れないように心がけましょう。
(柴田 耕太郎)
(参考)
道路運送車両法
第5条 登録を受けた自動車の所有権の得喪は、登録を受けなければ、第三者に対抗することができない。
2 前項の規定は、自動車抵当法 (昭和26年法律第187号)第2条但書に規定する大型特殊自動車について
は、適用しない。
自動車抵当法
第2条 この法律で「自動車」とは、道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)による登録を受けた自動車
をいう。但し、大型特殊自動車で建設機械抵当法(昭和29年法律第97号)第2条に規定する建設機械である
ものを除く。
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